奈良・パワースポット 當麻寺 奥院 歴史を肌で感じる旅をする
今回ご紹介するパワースポットは、「當麻寺 奥院」です。
當麻寺 奥院には、大変貴重な寺宝や国宝、文化財がございます。
浄土庭園は、まさに極楽浄土で、四季毎に息を呑むほどの美しい景観が広がっています。
境内には、四季折々の花が咲きほこり、予約制ですが、通常非公開の中庭を観ながら精進料理がいただるコースもございます。
この度、幸運にも當麻寺 奥院の川中副住職にお話を伺えましたので、どうぞご覧くださいませ。
當麻寺 奥院について
當麻寺 奥院はいつ頃建てられたのでしょうか?
奥院は応安3年(1370)に、京都知恩院の奥院として當麻寺の西方高台に建立されました。
調べたみたところ、応安とは、南北朝時代の元号です。
650年以上も昔の建造物がどんなものなのか。
思いを探りながら参拝してみましょう。
どのような仏様が祀られていますか?御利益を教えてください。
ご本尊は鎌倉仏教の先駆者である法然上人です。
知恩院の最初の本尊のお姿を遷座されたものです。
南無阿弥陀仏の念仏を人々に広め、誰でも分け隔て無く平等に極楽浄土に救われる道を示されました。
極楽浄土を織り表した當麻寺の本尊「當麻曼陀羅」とともに信仰され、死後の極楽往生を願い多くの方が参拝されます。
誰でも分け隔て無く平等にって……。
ようやく、世界的にその思想が少しずつ根付いてきているというのに。
素晴らしい教えですね。
當麻寺奥院はどのような場所ですか?
浄土宗の大和本山として、また當麻寺を構成する重要塔頭寺院として多くの参拝者が訪れます。
境内からは當麻寺の東塔・西塔(ともに国宝)が一望でき、まるで奈良平安時代にタイムスリップするかのようです。
国宝2塔に虹ですか。奇跡すぎです!
東西の国宝が一望できるこの場所は、絶対に押さえておきましょう。
運が良ければ、こんな虹がかかった奇跡の一枚が撮影できるかもしれませんね。
また万葉集に謳われる二上山を借景につくられた浄土庭園は、桜や牡丹、蓮、紅葉、冬ぼたんなど四季を彩る花々が咲きほこり、太閤石の巨岩で造られた池のほとりを歩いていると木々が風にそよぐ音や野鳥のさえずりが聞こえてきます。
また浄土庭園とは別に大小の庭園があり、精進料理を予約すると(5名以上から)通常非公開の中庭を観ることができます。
浄土庭園と趣向が異なり、苔の美しい庭園です。
境内には本堂(御影堂)、阿弥陀堂、大方丈、庫裏など文化財に指定された建造物があり、宝物館には奥院に伝わる貴重な寺宝が収蔵され、大和代表する浄土宗寺院伽藍を感じることができます。
言葉が出ない美しさ。お見事です!
春の温かさ、秋の少しカラっとした湿度まで伝わってきます。
當麻寺 奥院のおすすめルート・順番
おすすめの参拝ルート、お堂を巡る順番はありますか?
宝物館から浄土庭園、本堂(御影堂)と参拝されることをおすすめします。
かしこまりました。
この順にご参拝くださいませ。
當麻寺 奥院で可能なご祈祷について教えてください。
先祖供養や納骨回向のほか、安産祈願や車の厄除け祈願など。
納骨についてはこちらに情報がございました。
納骨について »
事前に知っておくと自慢できそうな情報
事前に知っておくと得する情報、豆知識はございますか?
宝物館に安置されている二十五菩薩来迎像は一見の価値があります。
極楽往生の際に阿弥陀仏とともに枕元まで来て下さる菩薩様方として信仰されています。
當麻寺では毎年4月14日、當麻曼陀羅を織り上げた中将姫の命日にあわせて「練供養会式」という儀式が行われています。
その際にも面を被り衣装を纏った菩薩衆が橋の上を練り歩くのですが、その菩薩さまの姿を約30センチほどの小さなお姿に表したのが二十五菩薩来迎像です。
様々な楽器を奏でながら舞う菩薩様方の姿はどれも美しく可愛らしく、全国からファンがお越しになります。
木彫彫刻です。
25体の表情、動きが様々で、細部まで繊細に彫られています。
木とは思えない布の質感表現が素晴らしく、優雅さまで感じれます。
これは、必見。ずっと観ていられますよ。
安全対策について
新型コロナ感染症対策の取り組みについてお聞かせ願います。
職員のマスク着用や手指消毒をおこない、建物内の換気を実施しております。
また、主要な建物入口には参拝者用のアルコール消毒液を設置しております。
當麻寺 奥院の知っておきたいマナー、作法・おみくじ、御朱印、御守について
おみくじについて教えてください。
一般的なおみくじがあり、1回百円です。
御朱印について教えてください。
奥院は法然上人二十五霊場第9番札所と西山国師霊場第14番札所に指定されています。
ご本尊である「法然上人」と當麻寺本尊である當麻曼陀羅の本来の名である観無量寿経浄土変相図に由来して「浄土変相」と二種類の御朱印があります。
また特別公開などにあわせて、特別朱印を行っております。
例えば練供養会式の4月14日には「二十五菩薩」、11月1~10日の綴織當麻曼陀羅特別公開時には「綴織曼陀羅」、11月下旬の大方丈襖絵公開時は「花鳥浄土」などです。
また、奥院にて販売しているオリジナル朱印帳は當麻曼陀羅をあしらった特別な朱印帳です。
中の用紙には越前鳥の子和紙を使用しておりますので、朱印を書く際の書き心地が抜群に良く、墨の乗り方も素晴らしいので、結果的に各社寺で美しい朱印をいただくことができます。
表裏表紙には古来写経などに用いられた紺地の落ち着いた生地に、金または銀で箔押しを用いて當麻曼陀羅を描き出し、當麻寺ならではの朱印帳となっています。
御朱印ももちろんカッコよいですが、この御朱印帳は、ちょっとずば抜けています。
御朱印をもらう際、わざと表紙の方を出したくなりますよ。
あ、間違えましたとか言ったりしてね(笑)。
御守について教えてください。
各種御守がございますが、特に奥院が所蔵する国宝「倶利伽羅龍蒔絵経箱」に描かれる「倶利伽羅龍」の御守札が人気です。
朱印帳に貼ることの出来るサイズから、各種スマートフォンのケースに挟み込める複数のサイズがあり、日常生活において常に身につけることができます。
透明なケースだとそのままスマホのデザインの一部になる格好良さもあります。
これまた、貴重な情報をありがとうございます。
皆さん、御守の中でも、イチオシは「倶利伽羅龍」の御守札ですからね!
さて、いかがでしたか?當麻寺 奥院。
奈良のお寺と言えば、「法隆寺」「東大寺」だと思っていた方は、今すぐに追加です。
そこには、多くの歴史的建造物や美しい景観があり、心和む時間を味わえることでしょう。
奈良にお越しの際には「當麻寺 奥院」を忘れずにご参拝ください。
川中副住職貴重なお話をありがとうございました!
記事の監修:
川中教正
當麻寺 奥院
副住職
経歴:昭和53年(1978)奈良県生まれ。甲南大学理学部応用化学科卒。當麻曼陀羅の絵解きを全国に伝えている。
コメント:當麻寺の魅力は、飛鳥時代から奈良・平安にかけての歴史を肌で感じることができることです。
奥院から塔を眺めるとき、いつも「古代の人々もここに立って塔を眺めたんだろうなぁ」と感じます。
また、観光寺院でありながらあまり観光地化しておらず、地域の信仰と生活が密着している姿を留めているというのも魅力だと思っています。
境内が小学校の通学路になっているので朝夕は子どもたちが元気に駆け抜けていきますし、昔ながらのお寺と門前町の風景が素敵なお寺ですよ。
画像提供:當麻寺 奥院
スポット詳細情報
住所 | 奈良県葛城市當麻1263 |
最寄駅 | 近鉄南大阪線当麻寺駅下車徒歩約15分 大阪市内方面からは西名阪自動車道柏原IC 名古屋・奈良市内方面からは西名阪自動車道香芝IC 和歌山・関空方面からは南阪奈自動車道葛城IC |
駐車場 | 無料 43台 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
公式サイト | www.taimadera.or.jp |